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失敗しないマットレスの選び方|体型・悩み別に解説

毎日使うマットレスだからこそ、絶対に失敗したくない。でも、種類が多すぎて「何を基準に選べばいいの?」と悩んでしまいますよね。
マットレス選びは、睡眠の質や日中のパフォーマンスを左右する重要な投資です。
この記事では、あなたの体型や悩みに寄り添った、後悔しないマットレス選びのコツをわかりやすく解説します。
マットレスを選ぶ前に絶対に知っておくべき3つのこと
マットレス選びを始める前に、まず押さえておきたい基本的な知識があります。それは「理想の寝姿勢」「体格と硬さの関係」「マットレスの機能性」の3つです。
これらを知っているだけで、数あるマットレスの中から自分に合うものを見極められるようになります。後悔しないために、まずはマットレス選びの土台となる知識を身につけましょう。
良い寝心地は理想の寝姿勢で決まる
理想の寝姿勢は、リラックスして立った時と同じように、背骨が自然なS字カーブを描いている状態です。
この姿勢を睡眠中に保つことで、体の一部に負担が集中するのを防ぎ、心身ともにリラックスできるのです。
例えば、マットレスが柔らかすぎると腰が「く」の字に沈み込み、腰痛の原因になります。逆に硬すぎると、腰が浮いてしまい肩やお尻に圧力が集中し、血行不良や体の痛みを引き起こすことも。
自分に合ったマットレスとは、この理想の寝姿勢を朝までキープしてくれる一枚です。
体重や体格で最適なマットレスの硬さが変わる
好みの硬さがあると思いますが、実は最適なマットレスの硬さは体重や体格で決まります。
同じマットレスでも、使う人の体格によって沈み込み方が大きく変わるからです。
一般的に、体重が軽い方は体が沈みにくいため柔らかめのマットレスが合い、体重が重い方は体が沈みやすいため硬めのマットレスが合いやすいとされています。
例えば、体重が軽い方が硬いマットレスを使うと、体が十分に沈まず、マットレスと体の間に隙間ができてしまい、適切なサポートが得られません。
反対に、体格のがっしりした方が柔らかすぎるマットレスを使うと、腰が深く沈みすぎて寝返りが打ちにくくなり、体に負担がかかってしまいます。まずはご自身の体格を基準に、適切な硬さを見定めることが大切です。
マットレスには睡眠の悩みを改善する機能がある
マットレスは単に寝るためのものではなく、睡眠時の悩みを改善する機能があります。「最近、腰が痛い」「肩こりがひどい」「寝汗が気になる」といった悩みは、マットレスの機能性を見直すことで解決できる可能性があるんです。
例えば、腰痛には体圧を均等に分散し、腰が沈み込みすぎない高反発素材が有効です。また、通気性に優れた素材を選ぶことで、睡眠中の蒸れを軽減し、清潔を保つことができます。
このように、マットレスが持つ「体圧分散性」「反発力」「通気性」といった機能に着目することで、ご自身の悩みに直接アプローチする一枚を見つけることができます。
まずは今抱えている睡眠の悩みを明確にしましょう。
【体型別】体に合ったマットレスの選び方
ここからは、より具体的にあなたの体に合ったマットレスを見つけるため、体型別の選び方を解説します。「痩せ型」「標準体型」「がっちり体型」の3つのタイプに分け、それぞれに最適なマットレスの硬さや素材の傾向をご紹介します。
自分の体型に合ったものを選ぶことで、理想の寝姿勢を保ちやすくなり、睡眠の質を大きく向上させることが期待できます。
【痩せ型】体にフィットする柔らかめ〜普通のマットレス
「硬いマットレスに寝ると、骨が当たって痛い…」そんな経験をしやすい痩せ型の方には、体の凹凸にやさしくフィットする「柔らかめ〜普通」の硬さのマットレスがおすすめです。
痩せ型の方は、お尻や肩の出っ張りが少ないため、硬いマットレスだと体に隙間ができやすく、十分なサポートが得られないことがあります。
その隙間を埋めてくれるのが、低反発ウレタンのようなフィット感の高い素材や、コイルの上にクッション層が厚めに施されたポケットコイルマットレスです。
これらのマットレスは、体圧を分散させ、特定の部分に負担がかかるのを防いでくれます。ただし、あまりに柔らかすぎると体が沈み込みすぎてしまうため、適度な反発力も兼ね備えたものを選ぶのがポイントです。
【標準体型】バランスの取れた硬さのマットレス
標準体型だと感じている方は、基本的には「普通」の硬さを中心に検討するのが良いでしょう。
多くのマットレスは標準体型の方を基準に設計されているため、様々な素材や硬さの中から、好みや寝姿勢に合ったものを選びやすいのが特徴です。
その上で、寝返りのしやすさを重視するなら高反発ウレタン、フィット感を求めるならポケットコイルや低反発ウレタンといったように、素材の特性から絞り込んでいくのがおすすめです。
選択肢が多いからこそ、後述する寝姿勢や悩みに合わせて、より細かく自分好みの一枚を追求できます。ぜひ、色々なタイプを比較検討してみてください。
【がっちり体型】体をしっかり支える硬めのマットレス
体重が重めのがっちり体型の方は、体が沈み込みすぎないようにしっかりと支える力のある「硬め」のマットレスを選びましょう。柔らかいマットレスでは、最も重い腰部分が深く沈み込んでしまい、理想的なS字カーブの寝姿勢を保つことが難しくなります。
その結果、腰痛を引き起こしたり、寝返りが打ちにくくなったりする可能性があります。そこでおすすめなのが、反発力の強い高反発ウレタンや、コイルがしっかりと連結されたボンネルコイル、線径の太いポケットコイルです。
これらのマットレスは、重い体をしっかりと受け止め、安定した寝姿勢をサポートしてくれます。購入前に製品仕様で耐荷重などを確認しておくと、より安心して選ぶことができます。
【悩み・目的別】ケースでわかる!最適なマットレスの選び方
自分に合ったマットレスを選ぶことができれば、今抱えている体の不調を解決する可能性があります。
「腰痛がつらい」「肩こりが改善しない」「パートナーの寝返りで目が覚める」など、具体的な悩みに焦点を当てることで、選ぶべきマットレスが明確になります。
ここでは、よくある4つのケースを取り上げ、それぞれに最適なマットレスの選び方を詳しく解説していきます。
【腰痛持ちの方】腰が沈み込まない硬さと反発力で選ぶ
朝起きた時に腰が痛い、重いと感じる方は、寝ている間に腰に負担がかかっている可能性があります。腰痛対策で最も重要なのは、腰部分が不自然に沈まないようにサポートしてくれるマットレスを選ぶことです。
おすすめは、適度な硬さと体を押し返してくれる高反発の性質を持つマットレスです。高反発ウレタンやラテックス素材は、体圧を均等に分散させながら、寝返りをスムーズにサポートしてくれるため、腰への負担を軽減します。
逆に、低反発のような柔らかすぎるマットレスは、腰が深く沈みすぎてしまい、症状を悪化させる可能性があるので注意が必要です。理想の寝姿勢を保ち、腰をしっかり支えるマットレスが腰痛改善に期待できます。
【肩こりがひどい方向け】肩にフィットする柔らかさと寝返りのしやすさで選ぶ
肩こりに悩む方は、横向きで寝ることが多い傾向にあります。横向き寝の場合、マットレスが硬すぎると肩や腕に体重が集中し、圧迫されて血行不良となります。これが肩こりの原因の1つです。
そのため、肩周りの凹凸に合わせてやさしくフィットする、ある程度の柔らかさと体圧分散性を備えたマットレスが適しています。
素材は、低反発ウレタンやポケットコイルが良いでしょう。肩への圧力を和らげ、リラックスした状態を保ちます。
ただし、柔らかすぎると寝返りがしにくくなり、かえって体に負担がかかるため、スムーズに寝返りが打てる適度な反発性の有無も確認しましょう。
【カップル向け】振動の伝わりにくさと十分なサイズで選ぶ
二人で同じマットレスに寝る場合、パートナーの寝返りや起き上がりによる振動が、お互いの眠りを妨げてしまうことがあります。この問題を解決するのが、振動の伝わりにくいポケットコイルマットレスです。
ポケットコイルは、一つひとつのコイルが独立した袋に入っているため、隣の揺れが伝わりにくい構造になっています。これにより、お互いの眠りを邪魔することなく、朝までぐっすり寝られるでしょう。
また、サイズ選びも重要です。窮屈さを感じずにゆったりと眠るためには、少なくともダブルサイズ、できればクイーンサイズ以上の十分な横幅を確保しましょう。
【衛生面が気になる方向け】通気性の良さと清潔を保つ機能で選ぶ
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われており、マットレス内部は湿気がこもり、ダニやカビが繁殖しやすい環境です。
汗をかきやすい方やアレルギーが気になる方は、マットレスの衛生面にも注目しましょう。選ぶ際のポイントは通気性と清潔を保つ機能です。
コイルの内部に空洞が多いボンネルコイルや、通気孔加工が施されたウレタンフォームは、湿気がこもりにくくおすすめです。
また、カバーを取り外して家庭で洗濯できるタイプやマットレス本体に防ダニ・抗菌・防臭加工が施されているものを選ぶと、清潔な状態をより長く保つことができます。
定期的なメンテナンスのしやすさも考慮して、安心して眠れる一枚を選びましょう。
【購入直前】失敗しないための最終チェックポイント4選
マットレス選びで最終確認を怠ると、「部屋に入らなかった」「寝てみたら合わなかった」といった失敗につながりかねません。
ここでは、購入直前に必ず確認しておきたい4つのチェックポイントを解説します。最終チェックをしっかり行い、後悔のない、満足のいく買い物にしましょう。
返品保証の有無
「もし体に合わなかったら…」高価な買い物であるマットレス選びでは、そんな不安がつきものです。そこで重要になるのが返品保証の有無です。
メーカーや販売店によって、返品に関する規定は大きく異なります。購入前には、返品可能な期間、送料負担の有無、返金手数料などの条件を必ず確認しましょう。
万が一の場合に備え、保証内容をしっかり確認しておくことが、後悔しないマットレス選びにつながります。
正しく寝試しして寝心地を確認
もし実店舗でマットレスを試す機会があるなら、その短い時間を最大限に活用しましょう。ただ座ったり、少し横になったりするだけでは不十分です。
まずリラックスした状態で横になってください。そして、仰向け、横向きなど、ご自身がいつも寝ている姿勢をとり、最低でも5分以上はじっとしてみましょう。体のどこかに不自然な圧迫感や隙間がないか、背骨がまっすぐに保たれているかを確認します。
さらに、何度か寝返りを打ってみて、スムーズに動けるかどうかも重要なチェックポイントです。少し恥ずかしいかもしれませんが、このひと手間が、購入後の「こんなはずじゃなかった」を防ぎます。
搬入経路と設置スペースの確認
意外と見落としがちなのが、マットレスの搬入経路と設置スペースの確認です。せっかく理想のマットレスを選んでも、自宅に運び込めなければ意味がありません。
購入前に、玄関のドアや廊下、階段、エレベーターの幅と高さをメジャーで正確に測っておきましょう。特に、曲がり角がある場合は注意が必要です。
梱包された状態のサイズは、製品ページなどで確認できます。また、設置したい部屋に、マットレスを置くための十分なスペースがあるか、ベッドフレームのサイズと合っているかも再確認してください。
圧縮ロール梱包で届くマットレスは搬入が楽ですが、一度開封すると元に戻せないため、開封前に設置場所を確保しておくことが大切です。
長く使うためのメンテナンス性
マットレスは決して安い買い物ではありません。だからこそ、できるだけ長く、快適な状態で使い続けたいものです。そのためには、メンテナンスのしやすさも重要な選定基準となります。
まず確認したいのは、カバーが取り外して洗濯できるかどうか。汗や皮脂汚れを定期的に落として、清潔を保ちましょう。
また、マットレスの上下や裏表を定期的に入れ替えられるかどうかもチェックしましょう。裏表を変えるだけで同じ場所ばかりに負荷がかかるのを防ぎ、ヘタリを遅らせることができます。
購入前に推奨されるお手入れ方法を確認し、自分が無理なく続けられるものを選ぶことが長持ちの秘訣です。
まとめ
最適なマットレス選びのコツは理想の寝姿勢を保つことです。ご自身の体型や腰痛などの悩みに合わせ、ポケットコイルや高反発ウレタンといった素材の特徴を理解することが大切です。
今回お伝えした基準をもとに、後悔のない一枚を見つけましょう。