掛け布団素材の選び方で失敗しない!羽毛とポリエステルの違いを比較

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掛け布団素材の選び方で失敗しない!羽毛とポリエステルの違いを比較

「朝までぐっすり眠れない」
「夜中に寒さで目が覚める」

といった睡眠の悩みは使っている掛け布団の素材で解決するケースがあります。

一口に掛け布団といっても、中綿の素材によって暖かさや軽さ、お手入れのしやすさ、寿命が大きく異なります。

特に、有名な羽毛(ダウン)とポリエステルは、価格帯も機能性も全く異なるため、どちらを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。

この記事では、まず快適な睡眠に欠かせない「保温性」「吸湿発散性」「ドレープ性」という3つの重要ポイントから、5つの素材ごとの特徴を紹介します。

掛け布団の寝心地を左右する3つの重要ポイント

掛け布団の素材選びで失敗しないためには、単に「暖かいかどうか」だけを見ていてはいけません。 

ここでは、質の高い眠りを手に入れるために欠かせない3つの要素について解説します。

①保温性:室温に適した暖かさをキープ

掛け布団の素材選びにおいて最優先で確認すべきなのが室温に見合った「保温性」です。 睡眠中に体温が低下しすぎると熟睡できないため、布団内部に熱を留める力が求められます。

羽毛(ダウン)のように繊維の間に空気をたっぷりと含む素材は、断熱材の役割を果たし、体温を外に逃がしません。

特に気密性の低い戸建てや寒冷地では、この保温力が不十分だと夜中に寒くて目が覚めてしまいます。 自分の寝室環境でも朝まで暖かさが続くよう、十分な保温力を持った素材を選びましょう。

②吸湿発散性:寝汗による蒸れを防いでくれる

保温性と同じくらい見逃せないのが、寝汗による湿気をコントロールする「吸湿発散性」です。 冬場であっても人は一晩にコップ1杯分の汗をかくため、湿気がこもると不快な蒸れにつながります。

もし吸湿性が低いと、布団の中が高湿度のサウナ状態になり、寝苦しさから中途覚醒を引き起こす原因になりかねません。

羊毛などの天然繊維は、湿気を吸って空気中に放出する機能に優れており、布団内を快適な湿度に保ちます。 蒸れにくい掛け布団の素材を選ぶことが、朝までぐっすり眠るための重要な条件です。

③ドレープ性:体にフィットして隙間風の侵入を防ぐ

「ドレープ性」とは、布団がどれだけしなやかに体に密着するかを表すフィット感のことです。 いくら保温性能が高い掛け布団の素材を選んでも、体との間に隙間があればそこから冷気が侵入してしまいます。

硬くてハリの強い素材は、寝返りを打った際に肩口や背中に隙間ができやすく、せっかくの暖かさを逃がす原因になりがちです。

一方でドレープ性に優れた素材は、体のラインに合わせてくったりと包み込み、冷たい空気をシャットアウトします。 

本当の暖かさを得るために、隙間風を防ぐこのフィット感も考慮しましょう。

掛け布団に使われる代表的な素材と特徴比較

掛け布団の寝心地や手入れのしやすさは、中綿に使われている素材によって大きく異なります。

ここでは、主要な5つの素材について、暖かさや価格、メンテナンス性などを一覧表で比較・解説します。

素材

保温性

吸湿性

軽さ

価格帯

お手入れ

羽毛

・陰干し

ポリエステル

・丸洗い可が多い

羊毛

・天日干し

木綿

×

・天日干し

真綿

・陰干し

※ポリエステル以外はクリーニング推奨

羽毛(ダウン)は圧倒的な軽さと保温力を持つ

「羽毛(ダウン)」は水鳥の胸の毛を使用したもので、掛け布団の素材の中でもトップクラスの保温性を誇ります。

たんぽぽの綿毛のようなダウンボールが空気をたっぷりと含み、体温を逃さず断熱層を作るため、非常に軽量でありながら高い暖かさを実現できるのが特徴です。

吸湿発散性やドレープ性にも優れているため、冬場のメインの掛け布団として最も人気があります。

【メリット】
・非常に軽く、体への負担が少ない
・保温性が高く、真冬でも暖かい
・吸湿発散性があり、蒸れにくい
・適切にメンテナンスすれば10年以上使える

【デメリット】
・高品質なものほど価格が高い
・特有のニオイが気になる場合がある
・基本的に家庭での洗濯は難しい

ポリエステル(合繊)は低価格で自宅で丸洗いできる

「ポリエステル」などの合成繊維は、化学的に作られた素材であり、リーズナブルな価格で購入できるのが魅力です。

天然繊維と異なり繊維切れが起きにくいためホコリが出にくく、防ダニ加工や抗菌防臭加工が施された高機能な製品も数多く販売されています。

掛け布団の素材として吸湿性はやや劣りますが、特殊な繊維構造で羽毛並みの暖かさを目指した高機能ポリエステルも登場しており、選択肢が広がっています。

【メリット】
・価格が安く、手軽に購入できる
・自宅の洗濯機で洗えるものが多い
・ホコリが出にくく、アレルギー対策に向く
・保管時に虫食いの心配が少ない

【デメリット】
・吸湿性が低く、寝汗で蒸れやすい
・静電気が発生しやすい
・ヘタリやすく、寿命が短い傾向にある

羊毛(ウール)は吸放湿性が高くジメジメしない

「羊毛(ウール)」は、衣類と同様に高い吸湿発散性を持つ天然素材で、「天然のエアコン」とも呼ばれています。

睡眠中にかいた汗を素早く吸収し、空気中に放湿する能力に長けているため、布団の中がジメジメせず、常にサラッとした快適な寝心地を保てるのが最大の強みです。

掛け布団の素材としては適度な弾力と重みがあるため、軽すぎる布団だと落ち着かない人や、汗っかきで蒸れが気になる人に適しています。

【メリット】
・吸放湿性が非常に高く、蒸れにくい
・保温性に優れ、冬は暖かく夏は涼しい
・難燃性があり、燃え広がりにくい
・適度な重みがあり、寝相が悪くてもズレにくい

【デメリット】
・家庭で洗えない製品が多い
・定期的に陰干ししないと湿気が溜まる

木綿(コットン)は肌に優しく天日干しでふっくらする

「木綿(コットン)」は、古くから日本の家庭で親しまれてきた植物性の天然素材です。

吸水性が非常に高く、寝汗をしっかりと吸い取ってくれるため、肌がデリケートな人や赤ちゃん用の掛け布団の素材としても安心して使用できます。

放湿性は低いため、吸った水分を放出するにはこまめな天日干しが必要ですが、太陽に当てるとふっくらとなり、太陽の匂いとともに快適な寝心地が戻ります。

【メリット】
・肌触りが良く、静電気が起きにくい
・吸水性に優れ、汗をよく吸う
・天日干しでの回復力が高い
・打ち直し(リフォーム)をして再利用できる

【デメリット】
・素材自体が重く、上げ下ろしが大変
・放湿性が低く、頻繁に干す必要がある
・繊維からホコリが出やすい

真綿(シルク)は皮膚に近い成分で極上の肌触りがある

「真綿(シルク)」は、綿(コットン)ではなく、蚕の繭を引き伸ばして作られるシルク(絹)100%の素材です。

人間の皮膚に近いタンパク質成分で構成されているため、肌への刺激が極めて少なく、しっとりと吸い付くような極上の肌触りとドレープ性を味わえます。

掛け布団の素材としては高級品に分類されますが、ホコリが出にくく衛生的で、保温性と吸放湿性のバランスも良いため、健康や美容を気遣う人から支持されています。

【メリット】
・とろけるような肌触りと優れたフィット感
・静電気が起きにくく、ホコリを寄せ付けない
・肌の乾燥を防ぐ効果が期待できる

【デメリット】
・価格が非常に高い
・水に弱く、家庭での洗濯はできない
・紫外線で変色しやすいため、天日干しNG

【タイプ別診断】あなたの生活環境におすすめの掛け布団素材

快適な睡眠には、環境に合った掛け布団の素材を選ぶことが重要です。湿気が気になる方や、アレルギーを持つ方も安心して使える素材をご紹介します。

素材

おすすめな人

効果・特徴

羽毛(ダウン)

寒がり・冷え性の人

保温性・軽さに優れ、体を温める

ポリエステル

アレルギーが気になる人

ウォッシャブルで清潔に保ちやすく、ホコリが出にくい

暑がり・湿気が気になる人

吸湿性・放湿性が高く、蒸れにくい

真綿(シルク)

オールシーズン使いたい人

吸湿・放湿性、保温性ともに優れている

素材の特性を知り、あなたの寝室環境や体質に最適なものを見つけましょう。季節の変わり目には、上記を参考に衣替えするのもおすすめです。

掛け布団の素材には「羽毛布団」を選ぶべき3つの理由

ここまで様々な特徴を比較してきましたが、もし素材選びに迷っているなら「羽毛布団」を選べば間違いありません。

多くの睡眠のプロが羽毛を推奨するのは、単に暖かいからだけでなく、質の高い眠りに必要な機能がトータルで優れているからです。

ここでは、なぜ数ある掛け布団の素材の中で羽毛が最適解とされるのか、その3つの理由を解説します。

理由1:重量と暖かさのバランスが良く体への負担が最も少ない

掛け布団の素材を選ぶ際、睡眠の質に直結する「軽さ」と「暖かさ」の両立は最も重要な要素です。

重たい布団は安心感がある一方で、寝返りを打つたびに無意識に力が必要になり、体への負担となって深い眠りを妨げてしまいます。

羽毛布団は、ダウンボールがたっぷりと空気を含むことで断熱層を作るため、驚くほど軽量でありながら最高レベルの保温力を発揮するのが特徴です。

例えば、ミネルヴァスリープの羽毛布団では、一年中快適に過ごせる軽さと暖かさが備わっています。

まるで暖かい空気をまとっているような感覚で、体を押さえつける圧迫感がありません。

スムーズな寝返りをサポートしてくれるため、朝起きた時の体の軽さが格段に変わります。

理由2:優れたドレープ性で朝まで暖かさが続く

羽毛布団の大きな強みは、しなやかに体にフィットする「ドレープ性」が非常に高いことです。

独立したダウンボールが体に合わせて自在に動くため、肩口や足元のラインにできる隙間を自然に埋め、布団内部の暖められた空気を逃しません。

特に寝返りが多い人でも、布団が体に吸い付くようについてくるため、一晩中暖かさをキープできます。

厄介な隙間風による底冷えをシャットアウトできるので、暖房に頼りすぎることなく朝までぐっすりと眠れるでしょう。

理由3:初期費用がかかっても長期的に見れば経済的

購入時の価格だけで比較すると、羽毛は他の掛け布団の素材よりも高く感じてしまうかもしれません。

しかし、適切なメンテナンスを行えば10年から15年以上も快適に使い続けられるため、長期的なコストパフォーマンスは抜群です。

安価なポリエステル布団などは数年で繊維がヘタって買い替えが必要になりますが、羽毛なら側生地の交換や羽毛を足す「打ち直し(リフォーム)」で新品同様に再生できます。

快適な睡眠環境への投資として考えると、結果的に非常に経済的な選択といえるのです。

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【素材別】掛け布団の寿命目安と買い替えのサイン

掛け布団は一度購入すると長く使い続けるものですが、素材によって寿命の長さは大きく異なります。

見た目はきれいでも、中身が劣化していると本来の保温性は発揮できず、睡眠の質を下げる原因になりかねません。

ここでは、代表的な素材ごとの平均的な寿命と、買い替えを検討すべき具体的なサインについて解説します。

羽毛布団はメンテナンス次第で10年以上使える高コスパ素材

掛け布団の素材の中でも、羽毛(ダウン)は最も寿命が長く、適切な手入れを行えば10年から15年以上も快適に使い続けられます。

その最大の理由は、ダウンボール自体が持つ天然の「復元力」にあります。

タンポポの綿毛のような形状をしたダウンは、弾力性に富んでおり、押しつぶされても空気を含めば元通りに膨らむ力が非常に強いため、化学繊維のように簡単に繊維が折れてヘタってしまうことがありません。

さらに、木綿布団と同様に「打ち直し(リフォーム)」ができる点も大きなメリットです。

初期費用はかかりますが、素材としての耐久性が高く、リフォームしながら一生モノとして付き合えるため、長期的なコストパフォーマンスはとても優秀といえます。

ポリエステルや羊毛は5年前後でへたりが出る

ポリエステルや羊毛(ウール)を使った掛け布団の素材は、羽毛と比較すると寿命が短く、一般的に5年前後が買い替えの目安とされています。

一度ヘタって潰れてしまうと、繊維の間に暖かい空気を溜め込めなくなり、保温力が著しく低下してしまいます。

特に羊毛は、使用中の湿気や摩擦によって繊維が縮んで硬くなる「フェルト化」という現象が起きやすいため注意が必要です。

天日干しをしてもふっくら感が戻らず、以前より重く感じるようになったら寿命が尽きたサインになります。潔く新しいものへ買い替えるのが賢明な判断といえるでしょう。

まとめ|掛け布団の素材ごとの違いを理解して最適な一枚を選ぼう

掛け布団の素材選びは、これからの睡眠の質を劇的に変える重要な要素です。

価格やなんとなくのイメージだけで決めるのではなく、あなたの住環境や体質、重視したいポイントに合わせて選ぶことが、後悔しない買い物の秘訣といえます。

寒がりの人や良いものを長く使いたい人には、保温性と耐久性のバランスに優れた羽毛布団が最もおすすめです。

素材の特徴を正しく理解し、ライフスタイルに最適な一枚を見つけることで、毎晩の眠りを至福の時間へと変えていきましょう。

ミネルヴァスリープはあなたの睡眠を心地よいものにするお手伝いをしています。マットレスや枕など最高品質のものをご用意していますので、ぜひ一度ご覧になってください。

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