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【寝姿勢別】マットレスの選び方|腰痛・肩こりを防ぐ寝具選び
「朝起きると腰が痛くて、ベッドから起き上がるのが辛い...」
「横向きで寝ると肩が痛いけど、これってマットレスのせい?」
「仰向けと横向き、どっちで寝るのが体にいいの?マットレスはどう選べばいい?」
もしあなたがこんな悩みを抱えているなら、それは自分の寝姿勢に合ったマットレスを選べていないことが原因かもしれません。
寝姿勢には仰向け・横向き・うつ伏せの3種類があり、それぞれに最適なマットレスの特徴は大きく異なります。多くの人が「柔らかくて気持ちいい」という感覚だけで選んでしまい、それが朝の腰痛や肩こりの原因になっているのです。
自分では仰向けで寝ているつもりでも、実は横向き寝が多い人もいます。間違った認識のままマットレスを選ぶと、せっかく買い替えても朝の不調は改善されません。
この記事では、あなたの本当の寝姿勢を正しく把握し、寝姿勢別に最適なマットレスの選び方をお伝えします。
自分に合ったマットレスを見つけて、朝から体が軽い快適な睡眠を手に入れましょう。
あなたの寝姿勢はどのタイプ?

マットレスを選ぶ前に、まず自分の寝姿勢を正しく把握することが大切です。
多くの人は「布団に入る時の姿勢」を自分の寝姿勢だと思っていますが、実は朝起きた時の姿勢こそが、本当の寝姿勢を表しています。なぜなら、私たちは一晩に20〜30回も寝返りを打ち、無意識のうちに体が楽な姿勢を選んでいるからです。
寝姿勢は大きく分けて3つのタイプがあります。まずは、自分がどのタイプに当てはまるか確認してみましょう。
仰向け寝:
朝起きた時、天井を向いていることが多い方は仰向け寝タイプです。背中全体で体重を支えるため、体への負担が比較的分散されやすい姿勢です。ただし、腰が最も重い部分のため、マットレスが合わないと腰痛の原因になります。
横向き寝:
朝起きた時、左右どちらかを向いている方は横向き寝タイプです。妊娠中の方や呼吸が楽に感じる方に多い姿勢です。肩と腰の2点で体重を支えるため、この部位に負担が集中しやすくなります。
うつ伏せ寝:
うつ伏せでないと落ち着かない方もいますが、この姿勢は首や腰への負担が非常に大きいため、できるだけ避けることをおすすめします。長期間続けると、首の痛みや腰痛の原因になる可能性があります。
自分の寝姿勢を確認する3つの方法

自分のタイプが分かったところで、次は本当にその寝姿勢で寝ているのか確認しましょう。
「自分は仰向けで寝ている」と思っていても、実際には横向き寝が多いケースも少なくありません。正確な寝姿勢を把握するために、以下の3つの方法を試してみてください。
①朝起きた時の姿勢で判断
最も簡単な方法は、朝起きた瞬間の姿勢を記録することです。
3日間連続で、目が覚めた瞬間にどの向きで寝ているかをメモしてみましょう。2回以上同じ姿勢であれば、それがあなたの主な寝姿勢です。
大切なのは「布団に入る時」ではなく「朝の姿勢」で判断することです。布団に入る時は仰向けでも、朝起きると横向きになっている方は、横向き寝タイプということになります。
②家族やパートナーに聞く
自分では気づけない情報を得るには、第三者の観察が有効です。
一緒に寝ている家族やパートナーに、あなたの寝ている姿勢を観察してもらいましょう。寝ている間の姿勢や寝返りの頻度を確認してもらうと、「いつも同じ向きで寝ている」など、自分では気づかない情報が得られるでしょう。
「自分では仰向けで寝ているつもりだったけど、パートナーに確認したら実は横向き寝が多かった」という方も少なくありません。
③体の痛みから判断
朝の体の痛みは、寝姿勢とマットレスの相性を教えてくれる重要なサインです。
朝起きて腰が痛い方は、仰向け寝でマットレスが合っていない可能性があります。朝起きて肩が痛い方は、横向き寝でマットレスが合っていない可能性があります。首が痛い方は、うつ伏せ寝をしているかもしれません。
思い込みではなく、実際の寝姿勢を正確に把握することが大切です。
マットレスの主な種類と特徴

寝姿勢別の選び方を見る前に、まずマットレスの主な種類とそれぞれの特徴を理解しましょう。
マットレスは素材や構造によって、寝心地や体への影響が大きく異なります。ここでは、代表的な5つのタイプをご紹介します。
ボンネルコイルマットレス
ボンネルコイルマットレスは、コイル(バネ)が連結されており、面で体全体を支える構造のマットレスです。
ボンネルコイルマットレスの特徴:
・面で体全体を支えるため、適度な硬さがある
・寝返りが打ちやすい
・耐久性が高く、長期間使用できる
ボンネルコイルマットレスは、体を面で支えるため、背骨の自然なS字カーブを保ちやすい特徴があります。仰向け寝の方や、硬めの寝心地が好きな方に適しています。
ポケットコイルマットレス
ポケットコイルマットレスは、コイルが一つひとつ独立した袋に包まれており、点で体を支える構造のマットレスです。
ポケットコイルマットレスの特徴:
・点で体を支えるため、体圧を分散しやすい
・体の凹凸に合わせて沈み込む
・寝返りの振動が伝わりにくい
ポケットコイルマットレスは、肩や腰など出っ張った部分に柔軟に対応するため、横向き寝の方に特に適しています。また、振動が伝わりにくいため、二人で寝る場合にもおすすめです。
高反発ウレタンマットレス
高反発ウレタンマットレスは、ウレタンフォームを使用し、体を押し返す力が強いマットレスです。
高反発ウレタンマットレスの特徴:
・体を押し返す力が強く、沈み込みを防ぐ
・寝返りがスムーズに打てる
・比較的軽量で扱いやすい
高反発ウレタンマットレスは、腰の沈み込みを防ぎ、自然な寝返りをサポートします。一晩中同じ姿勢で寝続けることを防ぎ、体への負担を軽減してくれます。
高反発ファイバーマットレス
高反発ファイバーマットレスは、ポリエチレンなどの樹脂を網目状に絡めた構造のマットレスです。
高反発ファイバーマットレスの特徴:
・優れた体圧分散性で腰痛対策に最適
・通気性が非常に高く、蒸れにくい
・水洗いできるため衛生的
高反発ファイバーマットレスは、通気性の高さが最大の特徴です。寝汗をかきやすい方や、夏場も快適に眠りたい方におすすめです。また、部位ごとに適切に沈み込む特性があり、体圧分散性にも優れています。
ゾーニング設計マットレス
ゾーニング設計マットレスは、部位ごとに硬さを変えて設計されたマットレスです。素材はポケットコイルやファイバーなど様々です。
ゾーニング設計マットレスの特徴:
・肩部分は柔らかめ、腰部分は硬めなど部位ごとに最適化
・複数の寝姿勢に対応できる
・体への負担を効果的に軽減
ゾーニング設計マットレスは、仰向けでも横向きでも快適に眠れるよう設計されています。複数の寝姿勢をする方に特におすすめです。
【寝姿勢別】最適なマットレスの選び方

自分の寝姿勢とマットレスの種類が分かったら、次はどの寝姿勢にどのマットレスが合うのかを見ていきましょう。
ここでは、寝姿勢別に理想のマットレスの特徴と、合わないサイン、おすすめの素材をご紹介します。
仰向け寝に合うマットレスの選び方
仰向け寝の方は、背中全体で体重を支えますが、実は腰が最も沈み込みやすく負担がかかる寝姿勢です。
人の体で最も重い部位は腰です。そのため、マットレスが柔らかすぎると腰だけが大きく沈み込み、背骨が「くの字」に曲がってしまいます。この状態で一晩過ごすと、朝起きた時に腰が痛くなるのです。
逆に、マットレスが硬すぎると腰とマットレスの間に隙間ができ、背中や腰に負担が集中してしまいます。
仰向け寝の方にとって理想のマットレスは、立っている時の背骨の自然なS字カーブを保てるマットレスです。立っている時、人の背骨は首から腰にかけて緩やかなS字カーブを描いています。この自然なカーブを寝ている時も保つことが大切です。
仰向け寝におすすめのマットレス:
仰向け寝の方には、以下のマットレスがおすすめです。
・ボンネルコイルマットレス
・高反発ウレタンマットレス
・高反発ファイバーマットレス
これらのマットレスは、腰の沈み込みを適度に防ぎながら、背骨の自然なS字カーブを保ちやすい特徴があります。
仰向け寝でマットレスが合わないサイン:
朝起きた時に以下の症状があれば、マットレスが合っていない可能性があります。
・腰が痛い、重だるい
・仰向けで寝ると腰が浮く感じがする
・寝返りを打つ時に腰に力が入る
仰向けで寝た時、腰とマットレスの間に手が軽く入る程度が理想的です。手のひら2枚分以上の隙間がある場合は硬すぎ、手が全く入らないほど沈み込んでいる場合は柔らかすぎます。
横向き寝に合うマットレスの選び方
横向き寝の方は、肩と腰の2点で体重を支えるため、この部位に圧力が集中しやすい特徴があります。
仰向け寝と違い、横向き寝では肩幅の分だけ高さが必要です。肩が適切に沈み込まないと、肩・首・腰に負担がかかり、朝起きた時の肩こりや腕のしびれの原因になります。また、腰のラインが曲がってしまうと、腰への負担も増加します。
横向きで寝た時に、肩から腰にかけてのラインがまっすぐになることが理想です。
横向き寝の方にとって理想のマットレスは、肩がしっかり沈み込み、腰のラインがまっすぐ保たれるマットレスです。
横向き寝におすすめのマットレス:
横向き寝の方には、以下のマットレスがおすすめです。
・ポケットコイルマットレス
・ゾーニング設計マットレス
・高反発ファイバーマットレス
これらのマットレスは、肩と腰の出っ張った部分に柔軟に対応し、体圧を適切に分散してくれます。
横向き寝でマットレスが合わないサイン:
朝起きた時に以下の症状があれば、マットレスが合っていない可能性があります。
・肩が痛い、腕がしびれる
・横向きで寝ると肩が圧迫される
・寝返りを打つと肩が痛む
横向きで寝た時、肩が適度に沈み込み、肩から腰のラインがまっすぐになっているのが理想的です。家族やパートナーにスマホで写真を撮ってもらい、客観的にチェックするとわかりやすいでしょう。
仰向けと横向き両方する人のマットレスの選び方
一晩に20〜30回の寝返りを打つため、多くの人は仰向けと横向きを繰り返しています。
布団に入る時は仰向けでも、夜中に横向きになり、朝起きる時にはまた仰向けに戻っている、というように寝姿勢は常に変化しています。このような方が、どちらか一方に特化したマットレスを選ぶと失敗しやすいため注意が必要です。
仰向け専用のマットレスを選んだ場合、横向きで寝た時に肩が痛くなります。逆に、横向け専用のマットレスだと、仰向けで寝た時に腰が沈み込んでしまいます。
両方の寝姿勢をする方にとって理想のマットレスは、仰向けでも横向きでも快適な「バランス型」です。どちらの姿勢でも体への負担が少なく、寝返りがスムーズに打てるマットレスが最適です。
両方の寝姿勢をする人におすすめのマットレス:
複数の寝姿勢をする方には、以下のマットレスがおすすめです。
・ゾーニング設計マットレス
・ポケットコイルマットレス(中間タイプ)
・高反発ファイバーマットレス
特に、ゾーニング設計マットレスは、肩部分は柔らかめ(横向き寝対応)、腰部分は硬め(仰向け寝対応)と設計されているため、両方の寝姿勢に対応でき、失敗が少ないでしょう。
複数の寝姿勢でマットレスが合わないサイン:
朝起きた時に以下の症状があれば、マットレスが合っていない可能性があります。
・寝返りを打つ時に力が必要
・仰向けでは腰が痛く、横向きでは肩が痛い
・夜中に何度も目が覚める
寝返りは血行促進や体温調節のために必要な生理現象です。一晩に20〜30回程度の寝返りは正常ですが、極端に少ない、または多い場合はマットレスが合っていません。
自然に寝返りが打てて、朝まで熟睡できるのが理想的な状態です。
マットレスが合わない時の対処法

「今のマットレスが合わないけど、すぐに買い替えるのは難しい...」という方もいるでしょう。
そんな時は、以下の方法で調整してみてください。マットレスを買い替える前に試せる対処法をご紹介します。
仰向け寝で腰が痛い場合
仰向け寝で腰が痛い方は、腰の沈み込みや浮きを調整する必要があります。
腰が沈み込む(柔らかすぎる)場合:
・マットレスの下にすのこや硬質ボードを敷く
・マットレス全体の沈み込みを抑え、腰への負担を軽減
・マットレスを5年以上使用している場合は買い替えを検討
マットレスが柔らかすぎて腰が沈み込む場合は、マットレスの下にすのこや硬質ボードを敷いてみましょう。ただし、この方法は一時的な対処法です。マットレス自体がへたっている可能性が高いため、買い替えを検討しましょう。
腰が浮く(硬すぎる)場合:
・ベッドパッド(厚さ3-5cm程度)を追加
・マットレスの上に敷くだけで、適度な柔らかさを加える
・腰部分にタオルを数枚重ねて入れ、隙間を埋める
腰とマットレスの間に手が軽く入る程度になるよう調整してください。
横向き寝で肩が痛い場合
横向き寝で肩が痛い方は、肩の沈み込みを調整する必要があります。
肩が圧迫される(硬すぎる)場合:
・低反発トッパーで柔らかさを調整
・低反発トッパーは体にフィットし、肩への圧力を分散
・ベッドパッド(厚さ3-5cm程度)を追加するだけでも肩への負担を軽減
マットレスが硬すぎて肩が圧迫される場合は、低反発トッパーで柔らかさを調整しましょう。
肩が沈みすぎる(柔らかすぎる)場合:
・抱き枕を使って体を支える
・抱き枕が上半身を支えることで、肩への負担を分散
・根本的な解決にはマットレスの買い替えを検討
マットレスが柔らかすぎて肩が沈みすぎる場合は、抱き枕を使って体を支えましょう。ただし、これも一時的な対処法です。
寝姿勢をサポートする補助アイテム
マットレスだけでなく、補助アイテムを使うことで寝姿勢をサポートできます。
仰向け寝のサポート:
・膝下クッション:膝の下に置くことで腰の反りを軽減し、背骨の自然なS字カーブを保ちやすくする
・腰部サポートクッション:腰とマットレスの隙間を埋め、腰への負担を軽減
横向き寝のサポート:
・抱き枕:抱えることで肩・腰の負担を軽減し、安定した横向き姿勢を保つ(妊娠中の方にも人気)
・膝枕:膝の間に挟むクッションで、腰のラインをまっすぐに保ち、腰への負担を軽減
すぐに買い替えができない場合は、まずこうした補助アイテムから試してみるのも良いでしょう。
まとめ:寝姿勢に合ったマットレスで快適な朝を
この記事では、寝姿勢別のマットレスの選び方を詳しくご紹介しました。
マットレス選びで最も大切なのは、自分の本当の寝姿勢を正しく把握することです。仰向け寝には腰を適切に支えるマットレス、横向き寝には肩がしっかり沈み込むマットレス、両方の姿勢をする方はゾーニング設計のマットレスが最適です。
「柔らかくて気持ちいい」という感覚だけでマットレスを選ぶと、朝の腰痛や肩こりの原因になります。立っている時の背骨の自然なカーブを寝ている時も保てるマットレスこそが、質の高い睡眠をもたらしてくれます。
今日から始められる3つのこと:
・3日間、朝起きた時の姿勢を記録する
・朝の痛みから、今のマットレスが合っているか確認する
・自分の寝姿勢に合う最適なマットレス素材を知る
自分に合ったマットレスを見つけることで、朝起きたときの腰痛や肩こりの軽減につながり、質の高い睡眠を手に入れられます。
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